2025年1月14日に開催されたイベント「Next Enablers 2025」のパネルディスカッション「事業を成長させる営業組織カルチャー変革『4つのカギ』」では、営業環境の変化とその対応策について深い議論が行われました。本記事では、その内容を振り返りながら、営業組織の変革に向けた具体的な内容をご紹介します。
近年、営業環境は大きく変化しています。グローバル全体で業界を問わず約500社の買い手・売り手に対して行った当社の調査から以下のような現状が明らかになりました。
このような厳しい営業環境において、顧客の期待を超えるためには新たなアプローチが求められています。
「パースペクティブセリング」とは、顧客に新たな視点や気付きを与え、顧客の問題解決を支援するアプローチです。「プロダクトを売る」ではなく、「顧客の成功を支援する」というマーケットイン型の思考が重要となります。
パネルディスカッションでは、この考え方を実現するための取り組みと課題について以下の事例が紹介されました。
営業組織のカルチャー変革を成功させるための4つの要素が以下の通り明らかになりました。
マーケットイン型思考を組織全体に浸透させるための基盤。
宮木氏は「一貫性を保つため、まずはメソッド・スキルセットの確立が重要」と述べ、村田氏も「約60%を占めるミドルパフォーマーのパフォーマンスを上げ、組織全体を強化するためには、4つのカギの強化を同時に進めることが不可欠である」と強調しました。
当社では、営業組織の現状を可視化するためのアセスメントを活用しています。
この診断結果からも、好業績企業はマーケットイン型思考のマインドセットを基盤に、組織的な行動プロセスを構築・運用していることがわかりました。
実際に我々の調査からもSRP Matrixのレベル1よりもレベル3に分類される企業が各種営業指標においてパフォーマンスが高いことが見えてきています。この結果からも、4つの「カギ」のうち「メソッドとスキル」「コーチング」でプロセスを構築した後、「テクノロジー」で運用を徹底していくことが「人財・マインドセット」の変容にもつながっていることが見えてきます。この点ではなく線で繋いだアプローチが組織カルチャー変革と事業成長を遂げる上で好ましいアプローチの一つかもしれません。